キャッチャーとして男子高校野球に飛び込んだ 竹内萌香の3年間と女子野球に対する思い

皆さんこんにちはー!岡田桃香です!

先日、高校女子野球の決勝戦が高校野球の聖地、甲子園で行われ女子野球界にとって歴史的な日となり、注目を集めています

そんな中で、甲子園を目指し男子硬式野球部の中で活動していた女子選手もいます。

今回登場していただくのは竹内萌香さんです!

【竹内萌香(たけうちもえか)】2003年1月31日生まれ。千葉県出身
7歳の頃に野球を始め、中学からは男子野球部の中で捕手を務めていました。高校でも男子硬式野球部に所属し捕手を務め、現在は大学に通いながら関東の女子硬式クラブチームRabbitsに所属しプレーをしています。

女子硬式野球部が全国に増えている中、高校野球で男子硬式野球部に所属している女子部員も多く、毎年ニュースになっています。本来、高校生のスポーツは男女で別れていることが一般的ですが、女子野球部は全国におよそ40校と男子の100分の1程度しかなく、大会に出場することができないと分かった上で男子野球部を選択している女子選手も少なくはありません。男子と同じ環境で練習・練習試合を行い、共に甲子園を目指しているのに大会に出場することができない女子選手たちの思いや覚悟、男子野球部を選択した経緯などについてインタビューしていきます。

今回は、昨年まで男子硬式野球部で活動し、現在は関東のクラブチームRabbitsで活動している竹内萌香選手にインタビューしてみました!

竹内さんとは一緒にプレーをしたことがあるわけではありませんが、私と同じく丹波連合に所属していたので何度か会ったことはあったんです!

男子の中でキャッチャーをやり切った女子選手!

岡田
萌香ちゃん今日はありがとう!よろしくね!
竹内選手
よろしくお願いします!
岡田
まず最初に、野球を始めたきっかけは?
竹内選手
兄弟が地元の少年野球チームに通っていたんですけど、それについて行って遊びで始めたのがきっかけになります。
少年野球チームでプレーする竹内選手
岡田
高校で男子硬式野球部を選択した理由はなんだったの?
竹内選手
女子野球部がある高校を探してはいたんですけど、
千葉県の公立校に女子硬式野球部がある学校がなくて...
それでも野球がしたかったので公立校の男子硬式野球部に所属する選択をしました。
岡田
女子は公式戦に出場できないという規定があると思うんだけど、そのことは知ってた?
竹内選手
そうですね。
入部するにあたって、女子が公式戦に出場できないのは知っていました。それでも練習試合は出場できるのは知っていたので、その試合で結果を出せるように練習頑張ろうって思ってやっていました
岡田
そっかそっか。不安とかはなかった?
竹内選手
そうですね〜。
入部するときは頑張ろうと思ってて、気合とかも十分だったんですけど、それでも女子1人というところで、チームの輪に入っていけるのかなという不安はありました。
岡田
そうだよね...
男子硬式野球部への入部を決めた時の周りの人たちの反応とかはどうだった?
竹内選手
部員のみんなは、女子が入部するという前例がなかったので、戸惑っている子もいましたね。でも一緒に頑張ろうなど声をかけてくれる部員もいたので、そこは素直にうれしかったです!
岡田
それは嬉しいし頑張れるね!
3年間過ごす中で、周りからの反応の変化はあった?
竹内選手
そうですね。
やっぱり最初は心配の声とか、部員だと壁みたいなのを感じることはありました。それでも、3年間過ごしていく中で応援してくれる人がたくさん増えていったことを実感しましたね
岡田
一番キツかったメニューはなんだった?
ほとんどきついと思うけど...
竹内選手
そうですね...
サーキットトレーニングが一番キツかったです。もちろん男子と女子で体力の差が出るのはわかっていたんですけど、それでもどんだけ頑張ってもなかなか追いつけないし、いつも1人だけ後ろになってしまいそれがとても悔しかったのですね。サーキットトレーニングはフィジカル的にも精神的にもきつかったです
岡田
きついよねわかる(笑)
キャッチャーはいつからやっているの?
竹内選手
中学生からです!!
岡田
じゃあ結構長いね!
男子の中でキャッチャーをやるのって結構珍しいかなって思うんだけど、キャッチャーを選んだ理由はなんだったの?
竹内選手
中学の時に参加した女子の県選抜チームで誰もキャッチャーをやる人がいなくて、その時に立候補したのがきっかけです!自分の中で新しいポジションにチャレンジしたいなっていう気持ちもあったので、そのタイミングが重なってキャッチャーをやり始めました!
岡田
すごいね!!
キャッチャーをやっていて大変だったことはある?
竹内選手
リードするのが上手な方ではなかったので、ゲームを作っていくキャッチャーとして野手とかに指示を出したりするのが私にとっては大変でした。また、男子だと速い球を投げるピッチャーが多かったので、それを確実に捕球することが意外と難しかったですね。
岡田
男子の中でやってたってすごいよね。尊敬する。
うれしかったことはあった?
竹内選手
嬉しかったことは、試合で盗塁を刺せたことです!
足の速い男子部員を刺せたことは自信にもつながりましたし、とても嬉しかったです!
岡田
めちゃくちゃすごいじゃん!それは自信になるし嬉しいよね!
逆に大変だったことはなんだった?
竹内選手
男子とうまくコミュニケーションをとることが一番大変でしたね...
キャッチャーということもあって、ピッチャーはもちろん、みんなとコミュニケーションを取らなければならなかったので。
岡田
ちょっとわかるな〜。
どこまで踏み入って良いのかって考えちゃうことあるよね。
岡田
正直、やめたいなって思った時はあった?
竹内選手
何度もありました(泣)
男子と女子というところで、部員との人間関係で悩まされたことがありました。それと重なって練習とか周りに追いつけなくなって、気持ち的にすごくしんどかった時期があったので、その時は本当にやめたいと思ったことがありました。
岡田
それはしんどかったね...
竹内選手
はい...
でも、やっぱり野球が好きだったのでそこでやめずに続けられて、結果今にもつながっていると思うので、やめなくてよかったです!
岡田
それならよかった!!
高校野球の3年間の中で、一番の思い出はなんだった?
竹内選手
そうですね、もちろん高校野球での3年間も思い出には残っているんですけど、一番は丹波連合での試合です
岡田
それはどうして?
竹内選手
丹波連合では、私と同じように男子硬式野球部に所属している選手などがいて、同じ境遇でやっている選手たちに出会えたからです。普段女子だけで練習とか全くなかったので、練習もすごく楽しかったんですよね!何より、自分が公式戦に出場できる唯一の大会だったので、すごく思い出に残っています。
岡田
そうだったんだ!
でもそうだよね、共感できる相手がいるって、男子野球部に所属している女子部員からしたらすごく大きいなって思う!
岡田
男子硬式野球部で活動した中で、女子選手が認められていないと感じたことはあったかな?
竹内選手
ありましたね。
岡田
どんな時に感じた?
竹内選手
公式戦の背番号発表の時です。部員が私含めて20人超えていないチームだったのですが、名前を呼ばれることはないですし、ベンチにすら入ることができませんでした。わかっていても、ちょっときつかったですね。
岡田
確かにね...ベンチに入るくらいい良いんじゃないかなって思っちゃうよね。

女子選手が活躍できる場所が増えて欲しい!

岡田
今回女子高校野球の決勝戦が甲子園で行われたと思うんだけど、そのことについて感じたことはあったかな?
竹内選手
率直に、女子選手が甲子園でプレーできるということがすごいなと思いました。私自身、男子硬式野球部に所属していましたが、甲子園を目指すには程遠いところにいました。選手としては地区大会にも出場することができなかったので、「羨ましい!」と思いました。ですが、今回の女子の甲子園決勝がきっかけで、女子野球を知ってくれる方が増えたら嬉しいなと思います。また、私と同じように全国には男子硬式野球部に所属する女子選手もいると思うので、その子たちの活躍できる場所が増えたら良いなと思いました!
岡田
高校卒業後に女子野球に行こうと思ったきっかけはなんだった?
竹内選手
野球をずっと続けたいという気持ちがありました。その時に、女子野球の方がこの先も続けやすいと思ったのが一番の理由ですね!試合とか大会とかも制限なしに出場できるようになるので!
岡田
なるほど!最後に、今後の意気込みを教えてください!
竹内選手
男子に比べると女子野球はまだまだマイナーですが、高校の時に比べると私自身も試合に出られるチャンスが増えると思います。高校野球で学んだことは忘れずに、それを生かしながらこれからも頑張っていきたいと思います!!
岡田
今日はありがとう!
いつか試合する時もあるかもだから、お互い頑張ろうね!
竹内選手
こちらこそありがとうございました!

甲子園を夢見て!!

男子野球部の中でキャッチャーとして3年間やりきることって、とてもすごいことだと思うんですよね。

女子野球男子野球関係なく、キャッチャーはダイヤモンドの中で唯一逆向きのポジションになるので特別なポジションだと思います。

これは私も共感したことなのですが、覚悟を決めて入部をしていたとしても、やはり最初慣れるまでは不安でいっぱいだし、溶け込めなかったらどうしようって思ってしまうものなんですよね。きっとそれは今回の話だけじゃなく、例えば新入生として入る学校とか、部活とか、同性異性関係なしにみんな思ってしまうことだと思います。

今までだと女子が甲子園を目指すためには、男子硬式野球部に入部する以外なかったと思います。甲子園を夢見て入部したとしても、公式戦に出場することはできないし、グラウンドに立つことすら許されないところもありました。それでも男子野球部に入部する女子選手が毎年いるのは「甲子園を目指せるから」だと思います

しかし、今年の女子高校野球甲子園開催で女子野球界の歴史が大きく変わりました。女子も甲子園を目指せる時代がやってきたのです。これはとても喜ばしいことであり、女子野球を続ける人や始める人がたくさん増えると思います。

その中で、覚悟を決めて男子硬式野球部を選んだ女子選手が日の目を浴びれないというのは、ちょっと悲しいことかなとも思いました。

竹内選手も言っていたように、男子の中で頑張る女子選手たちも活躍できる場所が増えればいいなと思います

それでは今回はこの辺で!バイバーイ!

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