
3月23日に開幕した第24回全国高等学校女子硬式野球選抜大会。3月29日に行われた大会5日目の総括です。
【3月29日】試合結果
PICKUP GAME:花巻東 vs 折尾愛真
megaphone編集長がこの日に観戦したゲームの中から1試合をピックアップして紹介します。(加須きずなスタジアム全試合+決勝戦を観戦予定)

本日のPICKUP GAMEは秋のユース大会準優勝の花巻東とここまで3試合で38得点を記録した強力打線を誇る折尾愛真の一戦。試合は中盤から逆転・再逆転を繰り返すシーソーゲームとなる。花巻東が2回裏に3本の安打で1点を先制すると、折尾愛真も4回表に四球と失策で貯めたランナーを返し2得点。その直後の4回裏には花巻東が2点、5回表には折尾愛真が1点を追加し、7回を終えて3-3の同点となり、タイブレークに突入する。

タイブレーク先攻の折尾愛真は四球でチャンスを満塁に拡げると、7番・松原釉月の犠牲フライで1点の勝ち越しに成功する。後攻の花巻東は先頭の赤井梨音の送りバントに対して相手守備陣に乱れがあり、二塁走者が生還。即座に同点に追いつき、なおも無死一二塁のチャンスを作る。折尾愛真はここでこの大会好調の柳谷明日香を敬遠。その後次打者は討ち取るも、8番・千葉穂乃果が放ったライトへの飛球が犠牲フライとなり、三塁走者が生還。どちらに転ぶかわからないシーソーゲームの幕引きとなった。

花巻東と折尾愛真は共に未だ全国大会では優勝経験なし。この試合で雌雄は決したものの、どちらのチームも今後の高校女子野球界で更なる飛躍が期待できそうな“強いチーム”の雰囲気を持ち、勝った花巻東の明日以降の戦いはもちろん、敗れた折尾愛真の夏の大会の戦いが楽しみとなるような一戦でした。
明日(3月30日)の試合 注目ポイント
明日は準決勝2試合が加須きずなスタジアムで開催。第1試合では昨秋のユース大会覇者・神戸弘陵と昨夏の選手権大会覇者・横浜隼人が激突。神戸弘陵はここまでの3試合を全て完封勝利。投手力と守備力の高さは疑いようがない。一方の横浜隼人はユース大会では初戦敗退も今大会では1回戦から4試合を勝ち上がり準決勝進出。ここ2試合で発揮した試合終盤の勝負強さを明日も発揮することができるだろうか。

準決勝2試合目は花巻東と履正社の一戦。春の選抜大会は2回目の出場で全国大会初制覇を狙う花巻東が名門・履正社を破り女子野球の歴史を変えていく存在となるだろうか。一方の履正社は毎年上位の成績を残しているものの、甲子園や東京ドームといった大舞台に立つことは叶っていない。明日勝利し、履正社高校女子野球部の歴史に新たな1ページを刻むことはできるだろうか。共に準々決勝のタイブレークを勝ち上がり勢いに乗るチーム同士が東京ドームへの切符をかけて争う。
