
昨年に引き続き、東京ドームでの開催となった第24回全国高等学校女子硬式野球選抜大会の決勝戦の模様をお届けします。

決勝戦は神戸弘陵学園と花巻東という秋のユース大会決勝戦と同じ対戦カード。秋春連覇を目指す神戸弘陵と東北史上初の全国制覇を目指す花巻東が激突した。

試合は花巻東・関口瑞生、神戸弘陵・樫谷そらの両先発で始まる。先攻の神戸弘陵は初回、準決勝まで打率.429を記録している好調の1番・田垣朔來羽が右中間を破る三塁打を放ち無死三塁のチャンスを作ると、2番・堀みずほの遊ゴロの間に1点を先制する。

リードをもらった神戸弘陵の先発・樫谷は3回を投げ走者を1人も出さないパーフェクトピッチング。大舞台で先発の役割を完璧に果たし、2番手左腕・伊藤まことに繋げる。樫谷の好投に応えたのは昨年もこの東京ドームでの決勝戦に出場している主将の三村歩生。5回一死二三塁から左中間を破る適時二塁打を放ち、リードを3点に拡げる。

神戸弘陵はさらに続く6回、代打で出場した飯島弥沙音、9番・西田真梨、2番・堀にそれぞれタイムリーが飛び出し3点を追加。この回から登板していた花巻東の2番手・菅澤陽向を捉える。

リードを6点に拡げた神戸弘陵は2番手・伊藤も快投を続ける。5回に死球で初めての走者を許したものの、6回まで3回を投げ3奪三振無安打無失点。準々決勝・準決勝をサヨナラで勝ち上がった好調・花巻東打線の反撃を許さず、試合は最終回を迎える。

ノーヒットのまま最終回を迎えた花巻東。男子野球部も応援に駆けつけ、大声援を背に反撃の狼煙をあげる。一死から3番・和久本結華が三遊間を破るヒットで出塁すると、代打の宮崎花梨も二死からしぶとく三遊間を破るヒットを放つ。花巻東は投手野手合わせて18人が出場する全員野球。最終回も代打・代走を駆使する攻撃で望みを繋ぐ。


しかし、神戸弘陵の伊藤も最後は踏ん張り、花巻東の反撃もここまで。最後は途中出場の右翼手・中川爽がしっかりとボールを掴みゲームセット。決勝戦までの5試合を4人の投手で戦い、無失策で無失点に抑えた神戸弘陵が昨年のリベンジを果たし、秋春連覇を成し遂げた。

