女子野球2022年展望

高校女子野球の甲子園開催を初め、注目を集めた2021年シーズンの女子野球。2022年になり1ヶ月経ち、女子野球界にも動きがありました。

昨年秋、岩谷美里選手兼監督、西山小春選手(共に元女子プロ野球)の入団が発表され本格的に始動したはつかいちサンブレイズは、年明けから戎嶋美有選手(元京都フローラ)、村松珠希選手(元阪神タイガースWomen)、御山真悠選手(元GOODJOB)、磯崎由加里選手(元エイジェック)の入団を発表。4選手はいずれも女子プロ野球リーグ経験者。

はつかいちサンブレイズ・岩谷美里選手兼任監督

☆はつかいちサンブレイズ入団選手
・村松珠希(元阪神タイガースWomen)
・磯崎由加里(元エイジェック)
・御山真悠(元GOODJOB)
・戎嶋美有(元京都フローラ)

磯崎由加里選手

昨年秋に中四国女子野球連盟が発足したことや、ホームタウンの廿日市が女子野球タウンとして女子野球の普及・発展に取り組んでいることもサンブレイズにとっては追い風となる。強力な6人の選手に加え、新たに加入するメンバーにも期待は高まります。今季の大会に出場することが叶えば、注目を集めることはもちろん、選手個々の高い能力と新規チームの勢いで勝ち上がっていくことも期待されます。

女子野球界の新チーム発足の流れはさらに続き、昨季絶対的な強さで年間4冠を達成したエイジェックの中軸を担った川端友紀選手、楢岡美和選手が九州ハニーズを結成。エイジェックのヘッドコーチとして2選手と活動したソフトバンクホークスOBの宮地克彦氏を初代監督に迎え、1年目のシーズンに臨む。

2月7日には新メンバー10名を発表。少人数ながらも各ポジションバランス良く力のある選手が揃った印象です。

九州ハニーズ2022年シーズン選手名簿

【川端友紀(かわばたゆき)】
京都アストドリームス(2010-2012)
埼玉アストライア(2013-2018)
エイジェック女子硬式野球部(2019-2021)
九州ハニーズ(2022-)

【楢岡美和(ならおかみわ)】
埼玉アストライア(2013-2018)
エイジェック女子硬式野球部(2019-2021)
九州ハニーズ(2022-)

これまでの中国地方・九州地方の女子野球は名門・神村学園や昨夏の全日本選手権覇者のIPU環太平洋大はあるのものの、クラブ選手権優勝チームはなし、準優勝は2016年MSH医療専門学校の1回のみに留まっている。女子野球界のレジェンドとも言える選手たちが集まるはつかいちサンブレイズと九州ハニーズの発足により、中国地方・九州地方にも女子野球拡がっていくことに期待です。

一方既存のチームでは、昨年のクラブ選手権準優勝のZENKO BEAMSが監督にマドンナジャパンの中島梨紗監督、ヘッドコーチに阪神、近鉄、楽天でプレーした星野おさむ氏が就任することを発表。昨年まで監督を務めた岡部氏を総監督、チーム最年長の田中幸夏選手を選手兼任コーチとし、新体制で日本一を目指す。

昨年の絶対王者エイジェックは、中心選手の退団はあるものの、存在感や選手層の厚さはトップレベルを誇る。注目は昨年のクラブ選手権MVPで今季主将に就任した辻野玲奈選手。昨年、打線では中軸を担い、精神的にもチームを支えた川端・楢岡両選手の穴を埋める活躍に期待です。

エイジェック・辻野玲奈新主将

近年は新規チームの勢いが目立つ女子野球ですが、エイジェックやZENKO BEAMSも若い世代の選手を中心に戦力は揃っています。女子野球の転換期でもある2022年シーズンは長年女子野球界を牽引してきた選手たちとこれからの女子野球の歴史を創っていく次世代の選手たちとの戦いにも注目です!!

女子野球クラブチーム2022年新体制(2月8日現在確認済み)

〈エイジェック〉
監督:小林 茂生 氏
主将:辻野 玲奈 選手

〈ZENKO BEAMS〉
総監督:岡部 憲章 氏
監督:中島 梨紗 氏
ヘッドコーチ:星野 おさむ 氏
選手兼任コーチ:田中 幸夏 選手

〈GOODJOB〉
監督:浅野 修平 氏

〈東近江バイオレッツ〉
監督:中村 茜 氏

〈阪神タイガースWomen〉
投手コーチ:鶴 直人 氏

〈兵庫ブルーサンダース〉
監督:山﨑 章弘 氏

〈淡路BRAVEOCEANS〉
主将:中田 友実 選手

おすすめの記事