第17回全日本女子硬式クラブ野球選手権大会『個人打撃成績』

今年会場を成田市・佐倉市に移し、8月に開催となった第17回全日本女子硬式クラブ野球選手権大会。再三の雨天中断・延期がありながらも全日程を消化し、阪神タイガースWomenの初優勝で幕を閉じました。絶体絶命の場面での同点打や逆転打など、印象的なプレーも多かった今大会を記録で振り返ります。

第一弾は打者成績編。本記事では、打率・打点・盗塁・長打率・出塁率・OPSの打者6部門を集計しました

準決勝進出の4チームを対象とし、10打席以上出場している選手を対象としました。

※本記事上の記録はmegaphone独自の集計です。

打率

選手名所属チーム打数安打打率
1山本 悠未ZENKO BEAMS138.615
2前田 桜茄阪神タイガースW189.500
2三浦 伊織阪神タイガースW189.500
2中江 映利加阪神タイガースW126.500
5英 菜々子埼玉西武LL94.444
6田中 亜里沙阪神タイガースW167.438
7蜜浦 さくら阪神タイガースW156.400

首位打者はZENKO BEAMSの山本悠未選手。山本選手は全試合で安打を放ち、13打数8安打、打率.615の活躍。7番打者としての出場ながら、初戦の逆転劇を初め、チームの準決勝進出に大きく貢献しています。チーム別に見ると、阪神タイガースWomenが4割越えの選手を5名抱えているなど、6試合合計38得点の強力打線が数値の面にも現れています。

打点

選手名所属チーム安打打点
1三浦 伊織阪神タイガースW910
2楢岡 美和九州ハニーズ47
3坂口 英里ZENKO BEAMS55
3田中 亜里沙阪神タイガースW75
5前田 桜茄阪神タイガースW94
5浅野 桜子阪神タイガースW44
5蜜浦 さくら阪神タイガースW64

最多打点は阪神タイガースWomenの三浦伊織選手。三浦選手は決勝戦でも1.2打席目で連続打点をあげる活躍で主将としてチームを優勝に導いています。2位の九州ハニーズ・楢岡美和選手は全試合4番で出場し、投手もこなしながら勝負強い打撃で7打点を記録。昨年の打点王・坂口英里選手は今大会も勝負強さを発揮し、3位にランクインしています。

盗塁

選手名所属チーム打席盗塁
1前田 葵阪神タイガースW165
1小島 也弥九州ハニーズ195
3中江 映利加阪神タイガースW184
3前田 桜茄阪神タイガースW234
5三浦 伊織阪神タイガースW213

最多盗塁は5盗塁を記録した阪神タイガースWomenの前田葵選手と九州ハニーズの小島也弥選手。小島選手は昨年のクラブ選手権でも最多の7盗塁を記録しています。打率部門に続き、ここでも阪神の選手が上位を独占する結果に。阪神打線がいかに隙のない攻撃をしていたのかが窺えます。

長打率

選手名所属チーム打数安打塁打長打率
1前田 桜茄阪神タイガースW18914.778
2山本 悠未ZENKO BEAMS13810.769
3三浦 伊織阪神タイガースW18912.667
4蜜浦 さくら阪神タイガースW1569.600
5田中 亜里沙阪神タイガースW1679.563
6河野 朱加里ZENKO BEAMS935.556
7清水 優花埼玉西武LL935.556
8楢岡 美和九州ハニーズ1146.545
9坂口 英里ZENKO BEAMS1357.538
10緒方 佑華九州ハニーズ1457.500

長打率は大会MVP・阪神タイガースWomenの前田桜茄選手が僅差で1位に。前田選手は決勝戦の2打席連続二塁打をはじめ、9安打で14塁打と長打を量産。強力阪神打線を牽引する1番打者として、MVP受賞に文句のつけようがない成績を残しています。

出塁率

選手名所属チーム打率出塁率
1山本 悠未ZENKO BEAMS.615.643
2中江 映利加阪神タイガースW.500.625
3前田 桜茄阪神タイガースW.500.609
4河野 朱加里ZENKO BEAMS.333.538
5楢岡 美和九州ハニーズ.364.533
5内永 芽依ZENKO BEAMS.300.533
7三浦 伊織阪神タイガースW.500.526

出塁率は打率に引き続き、ZENKO BEAMSの山本悠未選手が1位に。出塁率部門ではZENKO BEAMSの1番・内永芽依選手、3番・河野朱加里選手が打率は3割代ながら高出塁率を記録し上位にランクイン。両選手は初戦のタイブレークでも四球を選び大量得点に貢献しています。

OPS

選手名所属チーム打率長打率出塁率OPS
1山本 悠未ZENKO BEAMS.615.769.6431.412
2前田 桜茄阪神タイガースW.500.778.6091.386
3三浦 伊織阪神タイガースW.500.667.5261.193
4河野 朱加里ZENKO BEAMS.333.556.5381.094
5楢岡 美和九州ハニーズ.364.545.5331.079
6中江 映利加阪神タイガースW.500.417.6251.042
7蜜浦 さくら阪神タイガースW.400.600.4381.038
8田中 亜里沙阪神タイガースW.438.563.4711.033
9清水 優花埼玉西武LL.333.556.4551.010

出塁率と長打率を足し算した数値であるOPSは、ZENKO BEAMSの山本悠未選手が1.412で1位に。今季セリーグで三冠王争いを独走するヤクルトの村上宗隆選手のOPSが1.230なので、比較的長打が少ない女子野球でこの成績がいかに驚異的なものであるか分かります。その後は僅差で合計9選手が1.000を超える非常に優秀な成績を収めています。

クラブ選手権打者成績編、いかがでしたでしょうか?

劇的な逆転勝利も多くみられたこの大会は、各チームの上位打線を筆頭に非常に優秀な成績を収めている選手も多く見られました。また、各部門にランクインする選手を見ていると準決勝に進んだ4チームのチームカラーが少し見えてきます。

次回は投手成績を紹介していきます。お楽しみに!!

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